行政書士黒川のつぶやき
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行政書士黒川のつぶやき:2007年5月分




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2次被害勧誘業者について (後編)

2007年5月24日

前回の2次被害の勧誘についての続きです。
冷静に考えると、おかしい事だらけなのですが、会って面と向かって説明を受けていますし、「現在まで調査を受けていただいた方の調査票」や、「裁判を起こされて高額な請求をされた方の訴状」などを見せられていますから、だんだん不安が大きくなり、新たな契約をさせる提案に同意してしまうのですね。

 架空請求を特集している番組で、人間の心理状態を説明していました。
架空請求業者から電話を受けて、「孫が交通事故を起こして示談金があれば助かる」と言われたおばあちゃんが、不安になって不安から逃れる為に、銀行でお金をおろそうとします。
銀行員がおかしいと気がついて、質問するのですが、その質問は全く耳に入りません。
心理学の分野でも研究されていて 人間は突然に非常に不安な状態に陥ると「早く安心する為に早く振り込みたい」と周りの情報を遮断するのだそうです。

2次勧誘業者は、個人情報を知っていますから、説明しなくても現在の状況をある程度把握しています。それをうまく使って、不安にさせた上で、安心できる提案をしてくるのです。
人間の心理状態を理解したマニュアルを作っているようです。
1日に何人も会う予定を入れて、全国を回っていますから、勧誘するほうも上達していくのでしょう。

このような2次被害の手口には、利益を得られると謳ったり、以前に被害にあった金額を取戻せる、と約束したりと、様々ですが、共通している事は、『不安にさせられた原因は事実ではない』ことです。
今回例に挙げた手口では
1.入会しているクラブは、永久会員で、80歳まで退会出来ない。
2.以前契約した販売店が、債権を第3者に譲渡する。
3.第3者は債権を持っているので裁判を起こして請求されると必ず負けます。
4.経済情勢により、会費が値上がりする。
5.2次被害勧誘業者が、クラブをM&Aする。

これらの事は、会った担当者が話している事で、事実かどうかは確認してみないとわからない事なのです。
ほとんどの場合、事実ではありません。

以前に契約したクラブの会員規約を確かめて見ましょう。
どこにも80歳までの会費支払義務があることや、永久会員であることは書かれていないのではありませんか?
書面で退会を申し出れば退会できることが定められていたりします。
それが事実でないとわかれば、2次被害勧誘業者との契約を結ぶ必要は全く無いとわかります。

それから、2次被害勧誘業者は、契約させる時にいろいろな事を約束する事が多いです。
例えば、「流出した個人情報の抹消手続」
「今後変な電話や請求があった場合には、うちで対応しますという役務」
「貸していただいたお金には謝礼金がつきます」「今後おかしい業者からの電話は止みます」「新株予約権をお渡しできます」などです。

しかし、渡された契約書には、その様なことは記載されていません。
おかしいですよね。
口頭で約束した事が、契約書に記載されていない事は約束されていないのと同じです。

電話で勧誘されて契約した場合や、呼び出されて契約した場合には、契約した内容の契約書面を交付しなければならないことが法律で定められています。
ですから、約束が記載されていない事は契約書面の不備と言えます。

その様な契約をしてしまったら、解約して、経済的な損失を防ぐ事が出来るように行動していった方がいいです。(ご相談は解約どっとネット相談ページから)

相手は詐欺会社といってもいいですから、現金で支払ってしまった場合には返金させることはなかなか難しい事です。
一番いいのはおかしいぞ、というアンテナを敏感にしておいて、契約しないことです。

「以前の契約から、10年も経っているのに、未だに変な電話が時々かかってきます」という方もいますので5~10年は要注意です。
2次被害勧誘業者は、名前を変えて、手口をより巧妙にして勧誘を続けてきます。残念な事ですが、社会からその様な会社が消える事は無いでしょう。
「おかしいぞ」アンテナがさび付かないように、磨いておいて下さいね。

投稿者 kurokawa : 01:37 | コメント (0) | トラックバック


2次被害勧誘業者について (前編)

2007年5月17日

日々の業務に追われてしまって、ブログが本当にご無沙汰になってしまいました。
反省の一言です。(ご相談はこちらのページから)
今日は最近ご相談の多い、2次被害の勧誘について書きたいと思います。

2次被害とは、以前に会員権商法や、内職商法等で契約した方の個人情報を入手して、電話をかけてきて、勧誘を行い新たな契約をさせられることを言います。

2次勧誘業者は、その人が以前にどんな約束の契約をしたかを知っています。
 たとえば、内職商法でしたら、『業者に「仕事はいくらでもあるし、簡単に合格できて、月に○万円の収入になりますよ」と勧誘されて契約したのに、実際には、ランク分けのテストで低いランクでは請けられる業務がほとんど無くて、報酬は得られず、教材やシステム料金の負担だけが残った』という状況だったことを知っているのです。

 会員権商法の場合には、『何歳くらいの頃にどの会社と契約して、○○万円の商品の契約と、月に○千円の会費を払って、○○クラブの会員になっている』事を知っています。

どこまでの情報を得ているのかは断言できませんが、勤務先の情報や、会社の電話番号、実家の事まで知っている場合もあります。
以前契約した際に書いている信販会社との契約書面にはそれらの情報が載っていますから、以前の販売店から情報が流れているのでしょうね。

ある日、電話がかかってきて「あなたは○○クラブの会員になっていますよね?うちは今度クラブを運営している会社をM&Aするのですが、今後トラブルになら無いように、調査を行っています。ご協力いただけませんか?」と言われて、後日会う約束をしました。

会って説明を受けると、
「○○クラブを勧誘した販売店は、悪質な勧誘を行っていて、経営が破綻しているので、うちが吸収して経営を立て直すことになったのですが、破綻した販売店が、あなたの債権を第3者に譲渡してしまう可能性があります。

そのクラブは、永久会員になっていて、途中で退会することは出来ません。
あなたが80歳になるまで、会費を支払う義務があります。
そのため、債権を譲渡されてしまうと、80歳までの会費を将来一括で支払うように請求されるおそれがあります。
経済情勢により、会費も値上がりしますから、○○○万円を請求された方もいらっしゃいます。
裁判になってしまうと、契約書がありますから確実に支払うよう判決がでてしまいます。
こちらでは、会員の方が不利益を受けないように、この制度を使ってサポートする事ができます。~」

のように告げられると、非常に不安になりますよね。

そして、不安にさせたところで、「この契約をしていただければ、こちらで、請求されないように個人情報の流出を止めますし、請求を受けても、当社とご契約を頂いている方ですから、代わりに対応して支払わなくていいようにサポートさせて頂きます」と、新たな提案をしてくるのです。

長くなりましたので、今回はこの辺まで。
次は、これらの勧誘のどこがおかしいのかを、見ていきたいと思います。

。(ご相談は解約どっとネット相談ページから)

投稿者 kurokawa : 22:39 | コメント (0) | トラックバック