TI千秋の未来永劫適正価格で囲い込み:2006年9月分
TI千秋の未来永劫適正価格で囲い込み 2006年9月のアーカイブ
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おそろしい・・・
2006年9月22日
一番のイベントといえば、7月14日に発売日が決定しているDVDが、7月7日になってプレスが間に合わないことが確定した事件でした。そのときの慌てぶりといったら、もう大変でした。国内の工場に片っ端から連絡を入れ、どうにかお願いできる1件を見つけることが出来ました。
プレスをするだけでしたら間に合うところはほかにもあったのですが、それをトールケースに入れ、レーベルを挿入し、ビニール包装をする、となると、対応できる工場は限られていたのです。
但し、台湾で5000枚プレス+組み立てするのに対して、国内で(1000枚プレス+組み立て)×超特急料金ですから、値段は約4倍です。もう、ぎりぎり卸値を超えないぐらい、という恐ろしいコストです。
それでも、無理をしてでも間に合わせたのは、すべては小売店さんとの約束を守るためでした。発売日を決め、その日の前日に納品とセッティングに伺うことを約束していました。それを反故にして不快な思いを与えてしまえば、それまでの営業で内諾いただいていた棚を白紙にされても、文句は言えません。
ましてや、1週間ずれたらもう夏休みに入っています。そんなタイミングでほかの商品を並び替えてまで、うちの商品の場所を確保させてください、とは言えないのです。
こうして、最後の最後に恐ろしい値段のDVDのプレスを用意して、これまた恐ろしい値段の航空貨物費用を支払って、発売日の前日に現地入りし、無事陳列を終えたのです。
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こんな流れで
2006年9月20日
さて、ここで具体的な流れを時系列で書くと、こんな感じでした。
後半に行くほど、忙しくなります。
3月中旬 この企画を思いつく
社内で検討、調査、企画のつめなど
5月中旬 許諾のお願い、営業、撮影のために現地入り(2回)
編集
商品を入れるトートバッグ、DVD盤面などのデザインを制作
プレス工場(台湾)の見学、発注
6月中旬 営業のために、サンプル持参で現地入り
この間、台湾でのDVDオーサリングデータにエラーが判明したり、
検証用のDVDサンプルが税関で止まったり、雲行きが怪しくなる。
7月 7日 DVDが発売日に間に合わないことが判明!!
急遽国内プレス先を探す
12日 国内プレス分を工場に受け取りに。そのまま羽田空港の貨物へ。
13日 14時 現地に到着。現地の協力者と合流。
レンタカーを借り、貨物を受け取り、動物園の駐車場へ。
15時 車内で組み立て作業開始。トートバッグにDVDを入れ、値札をつける。
16時 各店舗への納品開始。1店舗ずつ棚を決めさせていただき、
持ち込んだ什器で陳列。
14日 発売開始
時系列を見ていただくとわかると思いますが、最大のイベントは、最後にやってきました。
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肝に銘じて2
2006年9月18日
と、偉そうなことを書いていますが、実はこれは、協力者の一人が私が旭川入りする度に、『よそ者であるってことは忘れちゃいけないよ』とそれとなく一言言ってくれていたおかげだったのです。どうしても、自分の頭の中心は、『自分たちの、いい商品』というものになってしまいますが、時にそれは、間違った発言の原因になります。
『あの商品と比べてうちの商品は勝っている』とか『お店に置いてあるものはつまらない、これは面白い』とか、あるいは勢いあまって『動物園はもっとこうしたほうがいい』と言い出したとします。
もちろん、こんな発言はしていません。でも、最後の最後にこんなうっかりな発言で昇りかけていたはしごを外された人をいろんな場面で見てきていますし、自分も、調子に乗って相手を不快にさせてしまうこともありました。
ほかの土地で仕事をする場合も、他の会社と仕事をする場合も、あるいは違うジャンルの業務に進出する場合も同じことが言えます。
相手に敬意を払うこと、それに必要な資料や書籍には一通り目を通しておくこと、自分の優位を主張するために、他者をけなさないこと(データを比較することは別)。
出来そうで、なかなか出来ない、いえ、私もこう書いているだけで、実は全然出来ていないことだったりしますが、常に肝には命じています。(時々忘れるだけです。。)
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肝に銘じて
2006年9月15日
旭山動物園DVDの企画を進めていくにあたって、営業や折衝において一番気をつけたことは、『自分たちがよそ者であることを忘れない』という、ちょっと地味なものでした。が、これはとても大切なことで、若い会社ほど忘れがちですが、こういう場合は肝に銘じなければいけないことです。
いいものを作って売るんだから、お店もみんなも儲かるじゃん!という主張で突き進みがちですが、これは大きな間違いです。
勘違いしてほしくないのは、これは、よそ者として卑屈になれ、ということではありません。その土地に敬意を払うことを忘れてはいけない、ということです。
その土地、その施設、その関係者や協力者、そこで販売している地元の商品などなど、そのすべてには歴史があり、それぞれの思いが込められていることに対する、敬意を忘れてはいけないということです。
旭川の方々は、本当に親切な方ばかりで、おかげさまで本当に順調に進めることが出来ました。もちろん、通常の商品やサービスの開発に起こるような困難な場面や、思わぬトラブルはいくつもありましたが、それでも、人間関係などの無用な心配事が無く進められたのも、このことを忘れなかったからだと思います。
投稿者 senshu : 11:46 | コメント (0) | トラックバック
アイデアとつめ
2006年9月13日
自分のアイデアに溺れる人ほど、このジレンマに陥る傾向が強いと思います。まあ、これは過去の自分に一番聞かせてやりたい言葉なのですが(笑)。
発想や発案というのは、意外と誰にでも思いつくものなのですが、それをアレンジして商品に仕上げるために労力やコストが掛けられるかどうか、その道筋に乗せられるかどうかが、本当にアイデアを形に出来るかどうかの違いです。アイデアの花は咲きますが、結局それを鉢に入れたり、切花にしたりしなければ商品にならないし、その商品は生産元から流通を経て店頭に並ばなければ、商品として成立しないということです。
この年になっても、高校の時に先生に言われた言葉が繰り返し思い出されます。
「千秋はなぁ発想はいいんだけどつめが甘いんだよ。」
このときは、『つめ』というのは、発想の先にほんのちょっとおまけで考えなければならないこと、ぐらいにしか思っていませんでしたが、今になればそれは大きな間違えであるということが身につまされます。この『つめ』こそ、長い時間と、充分な調査と、多くの協力者と、そこそこのコストがないと出来ないことなのです。
投稿者 senshu : 11:46 | コメント (0) | トラックバック
市場にとってもいい商品?
2006年9月11日
いい商品なのに売れない、という壁にぶち当たったとき、あるいは、良いアイデアが浮かんだのに企画が通らなかったり人に納得してもらえない場合、大抵は何かの理由があることが、最近になってようやく少しずつわかってきました。まあ、気づくのが遅いというのはさておき、経験上、大体の場合の下記のどれかか、そのいくつかに当てはまります。
・商品やサービスが人の目に触れない。
つまり、開発コストのほかに、マーケティングコストが必要であることを忘れている。
・いいもの、と思うものの同等品やそれ以上のものがすでに市場にある。
つまり、競合の調査を怠っている。
・いいと思ってくれる人が少ない。
つまり、市場調査を怠っている。またはマニア層に受けるほどの深さがない。
・いいと思う商品やサービスの、実は細部のつめが甘い。
細部を詰めると馬鹿みたいなコストになったり、実現不可能だったりの机上の空論であることが多い。
・いいと思うものの、商品やサービスとしての完成度が低い。
・売り出しの仕掛けが甘い。
そのほかにも、ブランド性が重視されるマーケットに質で勝負しようとしたり、プレミアム感を大事にする市場に安売りで仕掛けようとしたり、そもそも競合の大企業には顧客の安心感で勝てないことが見えていなかったりと、まだまだいろいろあります。
結局のところ、『いい商品なのに売れない』『企画が通らない』『あ!この商品俺が先に思いついていたのに!』ということは、どこかに『独りよがりの要素』を残していることが多かったりします。
投稿者 senshu : 11:45 | コメント (0) | トラックバック
いい商品なのです
2006年9月 8日
さて、企画が進められるかどうかは、次の2点に掛かっています。市場が充分か、それと、許諾が受けられるか。
どちらが欠けても商品化をあきらめなければなりません。
市場に関しては、充分満足できるだろうと判断できました。また、どの層をターゲットにすればいいかも、見極めることが出来ました。
もうひとつの、許諾です。これが、なかなか進みませんでした。
動物園の運営主体は市です。こちらの説明不足もあり、そこのところの手続きがスムーズに進まず、結局撮影のスケジュールを確定しなければいけないぎりぎりぐらいのタイミングで、ようやく許諾を頂くことができました。
そして、撮影に入ったのが5月9日。この時点で、最初の構想から2ヶ月弱です。
このときは、撮影班、営業班、2班に分かれて現地入りです。動物園の市場性が充分だとしても、我々の商品が勝手に売れるわけではありません。しっかりと各お店とお話をさせていただき、どのお店に置いていただけるのか、どの程度の棚を確保していただけるのかなどの目処をつけておく必要があります。ひょっとしたら、この時点で商品企画を修正しなければならなくなるかもしれません。
どんな事業をしていても、必ずこう思うことがあると思います。いい商品なのに、売れない。
私もいままで、何度も何度も思ったことがあります。サービスにしても、商品にしても、いいものなのに売れない。なぜだろうと何度自問自答しても、若いころはその答えは見つかりませんでした。
投稿者 senshu : 11:43 | コメント (0) | トラックバック
思いつきと、経営判断と
2006年9月 6日
きっかけは、みなとみらいのワールドポーターズの中での、お茶飲み話からでした。『旭山動物園の入場者数はすごいらしいよ』という話題が出て、漠然と、うちも何かできなかなぁと考えると…
うちの社員に、テレビ局の制作出身の人間がいるではないですか!
私自身、動物園に行ったり、動物を見たり触れたりするのが大好きなので、この企画が動かせれば、合法的に(笑)仕事として動物園に入り浸ることができます。ましてや北海道の動物園です。旅行…いえ出張と、動物と、大自然。こんなにすばらしい3点セットは、横浜で仕事をしている人間にとって、そうは簡単に転がっていません。
もう、絶対にこの企画を動かしてみせる。そんな意気込みとばら色の未来で頭の中はいっぱいでした。気分はもう、小さな小さな星野道夫です。
ただし、経営者としては、本当にお金をつぎ込んでいいのか、いけないのか、冷静に判断しなければなりません。うちの場合はそれ以前に、本当に在庫商売に手を出していいのかどうか、そこもしっかり見極めなければなりません。そうでなければ慣れないことに手を出して、意義の無い失敗をしてしまうだけです。
なんて書くと、私のことをご存知の方々は、うそだろうと笑っていることでしょう。また能天気につっぱしったんじゃ無いの?と思われているでしょう。
はい。結構そのとおりでした。その直前に受賞していた横浜ビジネスプラングランプリの金融機関賞のおかげで、ちょうど銀行から融資枠を頂いていたので、何はともあれ、その融資の手続きを進めました。
投稿者 senshu : 11:43 | コメント (0) | トラックバック
商品化の過程
2006年9月 4日
これがウェブや携帯電話のゲームなら、気楽なものです。
ユーザーから飽きられたら、新しい機能や新しいゲームを追加すればよいですし、欠陥が見つかっても『バグを修正してバージョンをアップしました。再ダウンロードしてお楽しみください。』とアナウンスをすれば解決です。
よく出版物に正誤表が挟まっていることもありますが、本質的に欠陥がなくなったわけではありませんし、その正誤表のコストも、馬鹿になりません。
ではなぜわざわざそんなことに手を出したかというと、これには深いわけと浅いわけと、結構な勢いだったりします。
はじめにこの話が持ち上がったのが、2006年の3月で、商品をお店に納めたのが7月ですから、なんと構想から4ヶ月間で店頭に並んだことになります。これは、かなりの早さです。
DVDが構想から店頭に並ぶまでには、主にこんな過程を辿ります。
・市場調査 企画を進める価値があるのかを判断するために、市場の調査をします。
・企画 商品のコンセプトを決め、映像の内容、商品の構成を決定します。
市場調査で得た情報がここで大いに役立ちます。
・許諾 動物園から、撮影と映像商品販売の許諾を受けます。
・予算計算 ここまでで手に入った情報を整理して、制作、売上げの予算を計算します。
・資金調達 制作に必要な資金を、調達する必要があります。
会社の予算にしろ、融資を受けるにしろ、企画を動かすための資金を調達します。
・営業 作っても売る場所がなければだめなので、園内の売店などに営業します。
・撮影 撮影班と機材のスケジュールを調整し、いざ撮影に入ります。
・編集 現場で取りだめた映像と音を切ったり貼ったり切ったり貼ったりBGMつけたり。
・デザイン DVDの盤面やケース、付属物などなどのデザインをします。色あわせなど結構工数があります。
・プレス DVDをプレスします。今回は事前に台湾の工場まで調査に行っています。
・組み立て DVD、付属品、タグなど、ばらばらに届く商品を組み立てます。
・保管配送 在庫を保管して、注文ごとに出荷する体制を整えます。
・納品 商品を納品します。発売初日は、前日からしっかり棚取りにお邪魔しました。


