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先生病
2008年6月10日
行政書士会の話題の続きです。
先生病の話を取り上げる前に、先日のエントリー『日当5000円』の話の補足です。
現在は、日当1万円コースがあるそうです。
時間などで5000円か1万円かが決まるそうですが、この差で大声を出す人も多く、捌く役員の方も大変なようです。
というか、行政書士会はいつから会員にバイト代を払う組織になっちゃったんでしょうか。
さて、行政書士会に蔓延する先生病についてです。
行政書士は、お互いを先生と呼び、「僕達は先生と呼ばれる仕事をしているから」という意識がすごく強くあります。
先生とは、一般的には社会的地位が高く、指導的な役割を負う職責の人への敬称として使うことが多いようです。行政書士は、『僕達は先生だから』とお互いに『先生』と呼び合うのです。
『先生』と呼び合うことを否定はしません。一定の役割を負い、社会的に不可欠な存在であれば、先生という立場を自認し、自らを、お互いを律するために『先生』と呼び合うことはいいと思います。
また、専門職種として、社会の中で一定の地位を築き、業界の中で職域を確保し続けるために、自らを『先生』であると公言し、その地位を高めようとする狡猾さは必要でしょう。
それが『自己の現状を正確に把握した上で戦略的に』行なわれるなら大したもんだと思います。
しかし残念ながら、行政書士の場合、お互いの傷を舐めあうように『先生』と呼び合う場面を多く見かけます。
自分が行政書士時代に感じ、また残念に思ったことのひとつに、新入会員に過度にこの意識を植え付けようとする傾向が強かったことです。
『あなた方が、前に何をやっていたか、知らないが、これからは、先生と呼ばれる、行政書士なのだから、その意識を持って、行政書士業に、励むように』
そして、みんな『行政書士とはかくあるべき論』を始めてしまいます。
逆でしょう。
行政書士会に入会してくる人には、いろんな経験を積んだ人がいます。確かに目的意識も無く老人会代わりに入ってくる元公務員も山ほどいますが、公務員も含め他の業界で活躍されていて、志を持って資格を取り、開業される方も沢山います。社会の様々な場面で活躍できる可能性を持った『行政書士』という資格を生かすための材料を、そこから吸収するチャンスなのです。
その人たちから学ぼうとしないなんて、なんて勿体無いんだろうと思います。
自分が先輩面して満たされる自尊心や自己満足をちょっと脇において、まずは行政書士の業界に染まる前の人たちから得られる情報を、根掘り葉掘り、何か得られる情報は無いか、そこに自分のビジネスの種は無いかと聞いてみればいいのに、と思います。
これは、顧客に向き合うときも同じで、『私が教える』という意識を過度に持ちすぎているため、顧客から情報を吸収できなくなってしまっている人も多いように感じます。
顧客にしてみれば、先生と呼ばれたがってるのに呼ばないとめんどくさいから、先生と呼んでるだけだったりします。
行政書士は寄り集まると、自分達は先生である、物売りのような仕事とは違う、という意識で行政書士論を交わします。建設的であればいいのですが、往々にして、収入が少ないことには『武士はくわねど高楊枝』といってみたり、弁護士ほど高度な専門家でないことは、『街の法律家だから』といってみたりして、お互いを納得させあうことがあります。
そんな『先生病』に浸っている暇があるのなら、他の業界の情報を得て、ビジネスどころを探り、『先生』という面の厚い仮面をかぶり、狡猾に職域を確保しに行けばいいのに、と思いますが、そうしないことも、やはり理由は『先生』だから、ということに帰結してしまいます。
あと、『人助けをしたい』ということを軽く口にする人たちも多いのですが、その話はまた近々書きます。
投稿者 senshu : 2008年6月10日 18:50
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成嶋 亮 (2008年7月 1日 11:48)
行政書士に関するシリーズをいつも興味深く拝見させていただいております。私は今年5月に開業したばかりの新米行政書士です。約20年ほど民間企業に勤めたのちに登録・開業しました。(資格は20代のころに取得しておりました)
正直言って、まだ右も左もわからないような状況です。しかし、「もう俺には行き場所はない。」「必ず成功してやる!」という決意でこの世界に入りました。
そうであるがゆえに、千秋社長のブログの内容は開業したばかりの私にとっては、ある意味ショックであり、「えっ!行政書士の世界の実態ってそうなの?」というのが正直な感想です。
私の所属している行政書士会も同じようなものなのでしょうか・・・・・・今後もブログで真実をお伝えいただければ幸いです。
千秋 (2008年7月 1日 12:55)
コメントありがとうございます。
行政書士会は、構造上悪くなりがちなようです。
6号会員をはじめ、仕事をしていない暇な会員が多く、その人たちの声のほうが、実務で忙しい、本当に行政書士制度を活用している会員の声より大きいし、わめく時間をたっぷり持っています。
組織というのは、ほっておいてもまあまあ平均で行くものだと思って油断していましたが、行政書士会の場合は、そうしていると取り返しのつかない状況になり得る素地を持っている、ということは意識されておいたほうがいいかもしれません。