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具体性にこだわるいくつかの理由(3)
2009年6月22日
具体性の無い理想論について、前回は行政書士を例に書きましたが、実際には
いろいろな職業や場面で見られるものです。
今いる業界にしても同じです。
『俺のデザインはこんな仕事じゃ活かせないんだ』というデザイナー、
『俺はその瞬間に出会えればすばらしい写真を撮れるのだ』と言うカメラマン、
『こんな仕事だったら適当にコピーとかでいいでしょ』というプログラマー。
常に具体性の無い自己の理想が、自分にとっての現実になってしまっていて、
何の結果も出せない人たちが、あなたの会社やあなたの業界にもいませんか。
残念ですが、こういう人たちが“自分の本領”を発揮する場面は一生無いでしょう。
何回か前のエントリーでちょっと書きましたが、本当に実力がある人は、どんな
仕事でも常に正面から仕事をこなしています。
さらに賢い人は、その仕事において自分が受け持つ部分だけではなく、その周辺
についてもできる限り吸収しようとします。
たとえば、デザイナーであっても、その仕事を受注した経緯を営業に確認したり、
デザイン後にソフトウェアの中でどう動くかをプログラマときっちりすり合わせたり
します。
逆に言えば、そういう積み重ねがあるから、実力のある人になっているのです。
また、特に芸術的な分野では、常に“自分のやりたいこと”と“請け負い仕事”の
どちらがプロの仕事としてふさわしいか、のような話が出ます。
私の考えでは、自分のやりたいことだけではお金にならず、生活ができないのなら、
きっちり請負仕事をこなすべきだと考えます。
請負仕事で生計を立てながら、自分のやりたいことをやるチャンスをつくり続ける、
という方法で、デザインでも写真でも、とにかく続けていける環境を自ら構築する
べきだと考えています。
一番卑怯だと思うし、ずっとその本人も成長しないのは、“自分のやりたい仕事”
以外も受けるくせに、そういう仕事は馬鹿にして手を抜く姿勢です。
顧客に対しても、自分のやりたいことに対しても不誠実ですし、何よりひとつひとつの
仕事から具体性のある経験を摘み取ることができず、その人も成長しません。
たとえ自分にとって意味を感じない仕事であっても、例えば会議に出れば、
その資料に『すごくわかりやすい説明図』があれば、その書き方をまねしようと
してみれば具体的なスキルになりますし、例えば客先で応接に通されて、接客を
受けお茶を出されたりすれば、今度は客を迎えるとき、どんな応対をすれば
相手の本心が聞けるのかなどの、ヒントをつかむこともできます。
具体的な経験の積み重ねが将来の自分を作るのですが、そのためには、
『自分が本気を出す仕事と出さない仕事』を分けてしまってはだめです。
特に会社員を辞めたりして、個人事業主や経営者として生きていこうとするとき、
この癖が抜けない人は、なかなか軌道に乗りません。
なので、自分は経験の積み重ねについても、できるだけ具体性を意識するように
しています。
投稿者 senshu : 2009年6月22日 12:01
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