TI千秋の未来永劫適正価格で囲い込み
前: 具体性にこだわるいくつかの理由(6) | TI千秋の未来永劫適正価格で囲い込み | 次: 具体性についてのあとがき
具体性にこだわるいくつかの理由(7)
2009年6月26日
もうひとつのまとめです。
『自分のやりたい仕事をする』ことを含めた自己実現について
自分のやりたい仕事ができない、自分は本当はこういう仕事をしたいのにさせて
もらえない。自分が作りたいものはこんなのじゃない、という葛藤に陥ったとき、
ぜひこういう視点で自分を見つめてみてもらいたいと思います。
それは、『自分には、自分のしたい仕事の環境を整える力があるか』ということです。
またまた行政書士と、デザイナーを例に挙げさせてもらいたいと思います。
例えば、行政書士になって、人の役に立ちたい、近所の商店の役に立ちたい、
世の経営者の役に立ちたい、と考えて行政書士資格を取るとします。
たいていの人は、行政書士資格を取ると、それですべての準備が整ったように
考えてしまいます。
でも、、、
それは、『自分のやりたい仕事をできる環境』のほんの一要素に過ぎません。
ここを勘違いしてしまうのです。
これは、デザイナーがIllustratorなどを使って自分のやりたいデザインを制作
できるようになった、ということも同じです。
行政書士にとって、行政書士資格を持つということは、あるいはデザイナーにとって、
自分のデザインができるということは、『自分のやりたい仕事をできる環境』のほんの
一要素に過ぎないんです。
行政書士にとって必要なものが、例えば次の3つだとします。
『国家資格』『集客力』『業務処理能力』
資格として目に見えるのが『国家資格』だけだから、勘違いしてしまうかも
しれませんんが、このすべてがそろわないと行政書士として成り立ちません。
集客力は、何もずば抜けた営業力のようなものを言っているわけではありません。
『近所の人が、何かあったときに頼ってくれる』そういうのも集客力です。
周囲の住人たちとそれだけの信頼関係を築くことは、決して容易なことで無いのは
確かですし、それができるのもある種の努力と能力です。
デザイナーも、いくらよいデザインできるといったって、誰もそんなもの買いません。
まずは自身のデザイン力が、顧客に必要と思わせることができるプレゼン能力。
また、プロジェクトに安心して参加させられると思ってもらえる信頼感。
そもそも、そのプレゼンを行う場をもてるだけの営業力も無ければなりません。
『自分のやりたい仕事をする』
そう思ったときは、その環境を作るために『具体的に』何が必要かを、漏らさず
列挙してみてください。
資格、営業力、処理能力、プレゼン能力、経営力などなど。
そう考えると、自分が持っている能力など、そのうちのほんの一要素に過ぎない
ことがよくわかります。
資格業であれば、資格が必要なことはもちろんですが、その資格を活かした
仕事をするための、その仕事を自分に持ってくるための集客力は、具体的に
自分に備わっているでしょうか。
『資格だけ』では、雑居ビルの2階にパン屋さんを開業して、何も商品を並べず、
「お客が来ればなんかしらパンを焼いて売れるのになぁ」と言っているのと一緒です。
特色のある商品はありますか?そこに客を呼び込む方法は考えてありますか?
「人の役に立つ行政書士になりたい」なんて漠然とした自己実現を、なんとなく
社会が叶えてくれるなんていうことは絶対にありませんよ。
すべては、そこに向かうための、資格、集客、業務処理などの『具体的な環境整備』
にかかっています。
デザイナーさんだって、「自分のやりたい仕事をやらせてもらえない」なんて
言っていられるのは、自分の見えないところで、営業職の人が仕事を取ってきて、
制作の人が納品用に処理してくれている環境の中での甘えではないですか。
営業して仕事を取ってくる。デザインをする。デザインを仕様に合わせて加工して
納品する。
それだけの具体的な環境を整えて、さらに自分のやりたい仕事だけで食べていける
状態を、果たして自分で作ることができるか、具体的に考えてみるとわかります。
長くなってしまいましたが、『自己実現』を考えるとき、『自分の理想的な仕事』を
考えるだけでは全然だめで、『自己実現をするための環境を整える』というのが
最も大切で、とても困難を極める作業です。
その環境とは、営業、処理、経営など具体的な要素の集合ですが、それから
目をそらして、漠然とした自己の理想像だけに目が行ってしまいがちです。
でもそんなことをしていたら、絶対に自己実現などできません。
だから、自己実現のためには、具体的な環境の整備が必要なのです。
ということで、何を熱くなっているんだ、というぐらい書き飛ばしましたが、
飽きもせず『具体性が重要』と言っている本意が少しでも伝わると幸いです。
これで一旦このシリーズは終わりますが、書ききれなかったことをまた
次回以降少し書こうと思います。
感想などありましたら、お気軽にお寄せください。
投稿者 senshu : 2009年6月26日 12:37
このエントリーのトラックバックURL:
http://hayakei.jp/mt/mt-tb.cgi/390



コロ (2009年6月26日 17:48)
言いたいことをきちんと伝えるの、上手だねぇ・・・
さすがだねぇ。。。
でも、環境を整えるっていうの、ホント大事だと思います。
段取り8・仕事2と言われるゆえんでもあり、8に目をむけず2だけで仕事をしてるつもりになるなんていう人は事業主には向いてないし、やりたい仕事なんてのも、ほんとの意味でわかってないですね。
千秋 (2009年6月27日 21:48)
そうなんですよね。
段取りが大事だし、周辺環境の構築が大事。
そこは一度あがいてみたり痛い目見たりしないと
分からないかも知れないですが、それに気がつくか
どうかは、事業主としてその後やっていけるかどうかの
分かれ道になりますよね。
致命傷を負う前に気がつかないと、立ち直るのに
すごく時間が掛かります。
掛かります。
↑
超実感こもってます。