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具体性と自己啓発

2009年6月28日

また具体性についてのあとがきみたいなものです。
 
 
自己啓発、という言葉を聞かれることがあると思います。
この具体性のエントリーの書き始めのときにもチラッと触れました。
 
私の友人や、ちょっと近い仕事仲間の中にも、この自己啓発を商売に
している人もいたり、また、自己啓発セミナーなどに参加してる人などもいます。
 
そもそも自己啓発とは、wikipediaによると、
『自己をより高い段階へ上昇させようとすることである。
 より高い能力、より大きい成功、より充実した生き方、より高い人格などの
 獲得を目指す。』
らしいです。
 
本来の自己啓発というものを、私は知らないのかもしれません。
しかし、私が目にしたことがある自己啓発は、こんな感じ。
 
異業種交流会の自己紹介などでやたらと大声を出して、情熱がどうのこうのとか
自分を追い込んでどうのこうのとか言っている人のイメージがどうしても強いです。
 
 
具体性の無い自己啓発セミナーなどについては、私は否定的です。
大きな声をだして、情熱を持って、決断力をつけて、他人とのスキンシップを大事に
して、、、
確かに、そういうことは一面ビジネスにおいてはとても大切なことかもしれませんが、
どうもこの自己啓発は、その先生が情熱的に、情熱的なコピーを作り出して、
その情熱はそのコミュニティでしか受け入れられない、、、そんな世界を作り出して
いるように思えます。
 
自己啓発セミナーで学んだ一部は、今度は自分が自己啓発セミナーを主宰する
ようになり、その他一部は先生の信者のようになり、結局自己啓発セミナーに
参加して成功するのは自己啓発セミナーの講師になって、信者を集めること、
みたいなことになりがちです。
 
 
もしかしたらこれを読まれている大半の方にはなじみの無い世界かも
知れませんが、個人事業主の集まりや、異業種交流会、セミナーなどなどの
業界では結構よくあることです。
 
 
この情熱や思考方法などは、ある種とても特殊なので、他人とは違う自分に
なれたような高揚感があるのかもしれません。
 
でも、具体的に仕事ができるようになったわけではないですよね。
情熱が動力だとすると、技術という道具が無いと、実社会では活かせません。
エンジンにボディやタイヤなどをつければ自動車になりますし、エンジンに
歯の付いたチェーンなどをつければチェーンソウになります。
 
でも、エンジンだけいくらでかくしても、出力デバイスが無ければ役には立ちません。
 
 
 
ほとんどの人は、おそらく自分なりのエンジンと、あと具体的なデバイスである、
例えば経理能力だったり、営業力だったり、許認可を処理する能力だったり、
そういった具体的なスキルを持っていて、バランスよく育てていくんだと
思うんですよね。
 
自己啓発とは本来、そんなバランスの中で、ちょっと成長が滞ったときのカンフル剤
のように、外部的な刺激でエンジンを大きくしようと試みることだと思うんです。
 
 
でも、いまセミナー業界や異業種交流会などではやっている自己啓発的なものは、
具体的なデバイスがほぼ何にも無い状態で、エンジンだけ過剰にでかくしようとして、
人としてのバランスを崩してしまう悪い影響のほうが大きいのではないかと思います。
 
 
これも、自分のスキルに具体性が無い人ほど、はまるように見えます。
 
『資格を取れば人生うまくいくはず。』
そんなことでは全然準備が足りないことは前に書きました。
ほとんどの人は、そこで現実に気づかされます。
 
でもそんな時、一部の人はこう声をかけられて、取り込まれてしまいます。
『君が成功しないのは、まだ情熱が足りないからだ!
 自己を律することができないからだ!
 私たちと一緒に自分を高め、より崇高な自分になろう!』
 
こんなことに引っかかるか?と思われるかもしれませんが、結構簡単に
引っかかるんですよね。
 
 
 
ただ経験上、こういう方向に進みがちな人に、
『足りないのは営業力と信頼を得るための実績だよ。』と言っても、
たいてい聞き入れてくれません。
 
人によって違うかもしれませんが、あせりや思い込み、一発逆転したい気持ち、
めんどくさいことはやりたくない気持ち、そんなものが冷静な判断をさせないのかも
知れません。
 
そして、他人を評価するときにも、具体性をもてない傾向が強い気がします。
普通でしたら、あの人は経理ができる人、あの人は顧客の対応がうまい人、
あの人は技術がすばらしい人、という具体的な指標を持って他人を評価する
ものですが、
『あの人は覇気が無い(けど自分は違う)』
『あの人は愛情が足りない(けど自分は違う)』
のような他人への評価を下しがちな印象を受けます。
 
 
これも具体的な知識の無さ、具体的な経験の少なさなどからくるものかも知れないと
思っています。
 
 
 
長々と書き散らかしましたが、何を言いたいかというと、
『具体性をもてない人、具体的な知識や経験の積み重ねを軽視する人ほど、
 漠然とした自分の理想像を追いかける傾向がある』気がする、、、ということです。
 
 
 
もし個人事業主として開業してみて、なかなかうまくいかないとき、例えば異業種
交流会みたいなところに行って、『君に足りないのは自己研鑽だよ』といわれたら、
このエントリーをちょっと思い出してください。
 
 
 

投稿者 senshu : 2009年6月28日 19:23



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