TI千秋の未来永劫適正価格で囲い込み
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コストと完成度とコンセプト

2010年1月30日

このエントリーを見て笑っている人が一人いると思いますが(笑)
 
 
 
何かを作るとき、それがデジタルコンテンツであっても、リアルな造作物であっても、
完成度とコストのバランスは、その案件の収益性を考慮してしっかりと決めていか
なければなりません。
 
良いものを作りたいのは確かなのですが、コスト倒れしてしまっては本末転倒です。
 
 
常々、コストと、作品の完成度の関係はこんな感じかなと思っています。
 
 
4┬─100%
-│
3│
-│
2┼─90%
-│
1┼─70%
-│
0┴─0%

1のコストで、完成度が70%ぐらいの作品が作れます。
ここでいう完成度というのは、制作の途中という意味ではなく、クリエイターとして
作り上げたい完全な姿にたいして、どの程度近づいたか、ということです。
完成度70%ということは、7割がた満足だけど、3割ぐらいは妥協している、という
イメージです。
 
細部の造作を簡略化したり、材質や部品を普及品に落としたり、という感じで、
機能としては100%まで完成しています。
 
 
これを、90%まで高めようとすると、大体倍はかかります。
100%満足いく作品に仕上げようとすると、70%で妥協する場合の4倍以上は
かかるイメージです。
 
それを超えて120%とか目指し始めると、予算の天井は突き抜け、納期も定まらない
ことになってしまいます。
 
 
よく、家庭用のゲームでも、大作と言われるゲームシリーズの発売日が定まらなく
なったり、200万本売れてもまだコストが回収できないなどと言われることがあるのは
こういうバランスを欠いているという場合があるのです。
 
ディレクターのこだわりが微に入り細に渡ることは大切なことですが、果たして
それを、どこまでコストのかかる作業や素材の仕様にまで反映させてしまって
いいのかは、別問題です。
 
 
別の側面で言えば、こうとも言えます。
 
 
4┬─芸術品
-│
3│
-│
2┼─プロダクトアウト・ビジネス
-│
1┼─マーケットイン・ビジネス
-│
0┴
 
 
マーケットインで行なうビジネスであれば、基本的には市場で形成されたコスト
相場の中で商品を提供すれば足ります。
 
作者の発想から作った商品を市場に投入するプロダクトアウト型のビジネスに
なると、市場に認知されていないものを買わせるだけの動機付けや商品力が
必要になるため、コストは跳ね上がります。
 
それを突き詰めたものは芸術品になり、採算やコストなど度外視、さらに、
売れるも売れないも関係なくなります。
 
 
 
例えば、有名な陶磁器の窯元であっても、芸術作品だけで行き続けているわけでは
ありません。コストとクオリティのバランスが取れた市販品があり、それが収益の
基礎になっています。
 
人形作家でも、鎌倉彫の彫師でも、スタジオミュージシャンでもそれは変わりません。
 
 
 
 
こだわりという考えが、ある部分で硬直化すると、このバランスを見失うことが
あります。
・・・というか、私はこの傾向が非常に強くあります。
 
 
なので、思いっきり発想を膨らませた後は、市場と、手元にあるリソースを良く
見つめなおした上で、実際に動かす計画をゼロから考えなければなりません。
 
コンセプトカーだって、そのまま市場に出てくるわけでは無いですからねー
 

 

 

投稿者 senshu : 2010年1月30日 12:26



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